好きなことに夢中にされる自分でいよう。

「暇さえあればハム無線やトランジスタばがり触っているような子供だった。社会に出てからも親の勧めで入った銀行を2年で辞め、仲間と一緒に電気工事会社をつくってしまったのだから、よほど性に合っていたんだな。会社の方は上々だった。しかし儲かれば儲かるほど、”電気いじりができればただうれしかった”頃の自分たちでいられなくなり、最後には皆バラバラになってしまった。先々の見通しも持てなかったあの頃は、本当に情けなくて落ち込んだ。だが、なぜだろう。ずっとこの仕事が諦めきれなかった。私には諦めることの方が苦しかった。
それからはただ夢中で走り続け、平成元年、債務をゼロにして荒井電気工業を創設することができた。
いま私は、電気工事が楽しくてしかたがない。灯がともる瞬間のお客様の笑顔がうれしくてしかたがない。きっとそれはこれからも変わらないだろう。
電気が生まれる時、『正・負』のどちらが欠けてもいけないように、私は人間にも『正・負』の法則があると思う。夢を追えば挫折もする、チャンスがあればピンチもある。喜びも悲しみも人間の成長には欠かせないのだ。大切なのは、『正の自分』と『負の自分』をしっかりと受け止め、乗り越えていく力。力は、経験になる。技術になる。喜びになる。
荒井電気工業は仕事を楽しみ、仕事を誇れる人間の集団だ。
そして、ここにはいつもあかりの数だけ夢がある。」

代表取締役 荒井 義美